真実を映す鏡
魔物が人の姿に化けて悪政を行なっていて、その姿を暴くためには真実を映す鏡が必要だなんてRPGでよくある展開である。
真実を映すのは果たして魔物だけなのか。
闘う勇者もまた、本当にこれで良いのかって迷っていないか。
勇者の道が本当に自分のやりたかった事なのかとか。
自分を偽って生きていたら、真実を映す鏡に何が見えるだろうか。
もしかしたら知らぬ間に忘れてしまっている本当の自分と入れ替わっている時があって。
偽りの自分が誰かを傷つけてしまう事もあるのではないか。
しかし、それはどちらも自分であって他人ではない。
よく見つめなければならないのだ。
自分ではない自分のせいにして生きていたら、きっと誰も寄って来なくなる。
気づかないままでいたら孤独はずっと続くのだ。
1人では魔王とは闘えない。
あるいは、自分が魔王になってしまうのかもしれない。