NOUTEN QUEST Ⅱ⚡️

過ぎ去りし時を乗り越えてS

自分で決めた事だから

異性に対して尊敬の念を持つことはあるだろうか。

 

偶然にも同じ仕事に付いている高校の同級生がいる。

 

その人は3年間同じクラスで、生真面目で勉強も一生懸命な人だった。

 

常に定期テストは学年一位をとるくらいであったが、全国模試では思うように結果が出ないと言っていた。

 

1年生の頃にはじめて話した人でもあり、クラスの中では落ちこぼれになってしまった私からしたら遥か遠い存在に感じていた。

 

卒業をして、彼女は自分と同じ医療系の資格の取れる学科に進学したことは聞いた。

 

それから10年の時間が流れて、一緒に話をする機会が訪れた。

 

同じ仕事をしていることは聞いていたが、私は高校時代と同じような思いを感じていた。

 

10年後の彼女は自分と同じことを感じていた。

 

人間関係や選んだ進路に悩んでしまい、あれやこれや模索をしてきたと話していた。

 

石の上にも三年、ももクリ三年柿八年、短い期間で環境や考えを変えることは親世代からしたらあまり好印象は持たれないであろう。

 

学生の時はまさかそんなと思っていたが、そのまさかに自分もなるなんて思ってもいなかった。

 

彼女も一緒だった。

 

それまで遠くに感じていたものが近くにいた様に感じられて勇気すらもらったのだ。

 

そんな彼女が言っていた言葉がある。

 

「私は自分で決めたことだから、どんな結果であっても後悔はしていない」と。

 

今も彼女は自分なりの道を進んでいる。

 

時に連絡を取り合う事もある。

 

もしかしたら恋人になっていたのかもしれないと思う時もある。一歩間違えば不倫になるのかもしれない。

 

そうでなくても、お互いに本音を語り合える数少ない人なのだ。

 

私はそんな彼女を尊敬している。

 

「互いに無理しない様に頑張ろう!」っていつも魔法の様なメッセージで終わっているのである。